LETTERS 〜日常にある、ココロあたたまるお話〜

おじいちゃんの魔法のサイダー

投稿者:カナママ

イラスト

私は、小さいころ田舎で育ちました。夏になると、家の畑のすみに、おじいちゃんが鉄棒やブランコを手作りで作ってくれていました。無口で無骨なおじいちゃんでしたが、私は大好きでした。
友達が、鉄棒の逆上がりができるのに、私は出来ない...泣いて、何度も家の鉄棒で練習しました。しかし、何度やっても失敗ばかり。手には血豆ができるし、蹴りあげた土が目に入るし、もう嫌になって泣いていました。
すると、おじいちゃんがやってきて、無言で差し出した三ツ矢サイダー。おいしくって、嬉しくって...「あきらめたら、そこで負けだぞ。」そんなことを教えてくれた気がしました。サイダーを飲み、また挑戦。何時間たったでしょう。繰り返していくうち、ついに逆上がり成功! 「やった!できた!」振り返った時の、おじいちゃんの夕日に染まった、にっこり笑った顔が忘れられません。
そんなおじいちゃんも、数年前に亡くなりました。お店で三ツ矢サイダーを見るたび、あの日の鉄棒と、夕日に照らされた三ツ矢サイダーと、おじいちゃんの顔が、いつも浮かぶのです。ありがとう、おじいちゃん。

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